日本の行事で七草がゆを食べる風習があります。
全国各地の神社で七草がゆをふるまうイベントが開催されたりしているようです。
今回は、七草粥のホントについて調べてみました。
七草粥のホント
七草粥は、日本の伝統的な行事食であり、特に1月7日の人日の節句に食べられることで知られています。
この風習は、無病息災を願い、新年の始まりに消化に優しい食事を取るという意味合いがあります。
七草粥には「春の七草」と呼ばれる7種類の野草が使われ、それぞれには特別な意味が込められているのです。
七草粥の成り立ち
起源は中国の風習にさかのぼり、日本では平安時代に宮中で始まったとされています。
当時、若菜摘みの習慣として、春の七草を摘んで食べることが健康と長寿の秘訣と考えられていました。
室町時代には、七草羹（吸い物）から七草粥へと変化し、現在に至るまで多くの家庭で受け継がれています。
七草粥を食べる意味
新年の始まりに自然の恵みを感謝し、新しい生命力を得るために選ばれます。
また、お正月に食べ過ぎた胃腸を休める効果もあるとされています。
七草粥を食べることは、家族が集まり、健康を祈りながら新年を迎える大切な日本の文化の一部となっています。
春の七草はコレ
春の七草は、それぞれが特有の栄養価と歴史を持っています。
そんな春の七草はコレ。
- セリ（芹）
- ナズナ（薺）
- ゴギョウ（御形）
- ハコベラ（繁縷）
- ホトケノザ（仏の座）
- スズナ（菘）
- スズシロ（蘿蔔）
それぞれ詳しく見ていきましょう。
セリ（芹）
セリ科セリ属に属する多年草で、日本原産の植物です。
春の七草の一つとしても知られ、水田の畔道や湿地などに自生し、野菜としても栽培されています。
独特の強い香りと歯触りが特徴で、日本の料理では春先に旬を迎える食材として重宝されます。
セリはその成長が競り合うように群生する様子から名付けられたと言われており、日本では古くから親しまれている野菜の一つです。
また、セリは栄養価が高く、ビタミンやミネラルを豊富に含んでおり、健康や美容に良いとされています。
栽培方法には水田栽培と畑栽培があり、それぞれに適した栽培技術が確立されています。
ナズナ（薺）
アブラナ科に属する越年草で、日本では春の七草の一つとしても知られています。
別名をペンペングサやシャミセングサといい、その名は三味線の撥に似た形状の果実から来ています。
ナズナは、日本全土に分布し、田畑や道端などに自生しています。
春には白い花を咲かせ、栄養価の高い若葉は食用としても利用されます。
また、ナズナは薬用としても古くから利用されており、民間療法では全草を乾燥させて利用されてきました。
ナズナの葉にはビタミンやミネラルが豊富に含まれており、健康維持に役立つとされています。
ゴギョウ（御形）
ゴギョウ（御形）は、日本の伝統的な春の七草の一つであり、キク科ハハコグサ属に分類される植物です。
この植物は、春になると白い綿毛に覆われた葉と黄色い花を咲かせ、日本全国の道端や畑、空き地などでよく見られます。
ゴギョウは、その若い茎葉を食用にすることで知られており、特に七草粥に加えられることで親しまれています。
また、古くは草餅の材料としても用いられていたとされ、その歴史や文化的背景は日本人にとって馴染み深いものです。
ゴギョウの名前の由来には諸説ありますが、厄除けのために川に流す人形「御形」と関連があると考えられています。
ハコベラ（繁縷）
ハコベラ、または繁縷として知られる植物は、ナデシコ科ハコベ属に属し、日本では春の七草の一つとして親しまれています。
この植物は、その緑豊かな葉と白い花が特徴で、春の訪れを告げる象徴ともされています。
ハコベラは、食用としても利用され、若い茎や葉を茹でてお浸しにするなどの方法で食されてきました。
また、小鳥の餌としても用いられることから、別名「ヒヨコグサ」とも呼ばれています。
伝統的な日本の本草書にも記載されており、その歴史は古く、日本文化に深く根ざしている植物です。
ハコベラは、その薬用としての利用も知られており、生薬としての効能や、歯磨き粉としての使用など、多岐にわたる用途があります。
ホトケノザ（仏の座）
ホトケノザは昔の呼び方で、現在はコオニタビラコという名前で呼ばれているようです。
コオニタビラコは、キク科ヤブタビラコ属に属する越年草で、日本の本州、四国、九州に広く分布しています。
春の七草の一つとしても知られ、若い葉は食用になります。特に、2月から3月にかけてのやわらかい根出葉は、七草粥やおひたし、ごま和えなどの料理に利用されます。
この植物は、春先の田んぼや畦道で黄色い小さな花を咲かせ、その姿は日本の風土に調和しながらも、農作物の成長を妨げることなく、他の野草と共に存在しています。
スズナ（菘）
スズナは、春の七草の一つとしても知られるカブ（蕪）の古名です。
日本の伝統的な節句である七草粥に含まれ、新年の健康を願う意味合いが込められています。
また、「菘」という漢字は、野菜の名前としても使われ、特に冬に旬を迎える青菜を指すことがあります。
スズナの語源には、その根の形が鈴の形に似ていることから来ているとも言われています。
スズシロ（蘿蔔）
スズシロ、または蘿蔔（ラディッシュ）は、春の七草の一つであり、大根の古い呼び名です。
日本では、新年が明けた後の1月7日に、無病息災を願って七草粥に含めて食べられる伝統があります。
スズシロは、その栄養価の高さからも注目されており、ビタミンA、ビタミンC、鉄分などを豊富に含んでいます。
特に葉の部分には、根と比較して約5倍のビタミンCが含まれているとされています。
また、消化を助ける酵素や脂質を分解する酵素も含まれており、食べ過ぎた後の胃腸を助ける食材としても知られています。
最後に
七草粥のホントを紹介しました。
最後に春の七草に関する動画を紹介します。
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